膀胱がんに対する抗がん剤治療;温故知新

日露関係が一歩進みそうだ。相手の大統領は曲者なので、油断はできないが、ベストより、ベターでいいのでは?四島一括返還が大前提と言うが、大半の日本人は「そんな事が叶うはずがない」と思っている。現状を理解していれば当然だ。言霊主義にも限度がある…

標準化=マニュアル化、機械化、無味乾燥化?日本のがん医療

一昨日、福岡がん総合クリニック主催の講演会が、福岡で開催され、1時間の講演をさせていただいた。会場には500人前後の方が参加され、熱気を帯びていた。講演に参加された講師陣とも話をしたが、多くの進行がんケースでは、標準療法の先には暗黒の断崖絶壁…

免疫チェックポイント抗体治療はいつまで続ければいいのか?

Lancet Oncology誌の11月号に「Nivolumab plus ipilimumab or nivolumab alone versus ipilimumab alone in advanced melanoma (CheckMate 067): 4-year outcomes of a multicentre, randomised, phase 3 trial」というタイトルの論文が発表されている。 英…

抗免疫チェックポイント抗体療法は膀胱がん患者の膀胱温存につながるか?

「Journal of Clinical Oncology」誌のオンライン版に「Pembrolizumab as Neoadjuvant Therapy Before Radical Cystectomy in Patients With Muscle-Invasive Urothelial Bladder Carcinoma (PURE-01): An Open-Label, Single-Arm, Phase II Study」というタ…

BSフジ「プライムニュース」に出演して

テレビ出演が終わった。周りから「生放送ですよ!」「言った言葉は消せませから!」「中村先生、お願いしますよ」と何回も脅かされていたので、最初はかなり緊張していた。私の普段の言動は、余程、過激らしい。しかし、キャスターの方もしっかりと予習をし…

運動量をウエアラブルな装置でモニター

台中での学会で、運動量(歩数)をスマートウオッチで計測した結果に関する発表があった。数十万人分ものデータで、まず、女性の方が男性よりも歩数が少ないこと、20-30歳代をピークに加齢とともに運動量が落ちること、ニューヨークなどの公共交通機関が発達…

PARP阻害剤のBRCA1/BRCA2異常を持つ卵巣がんの顕著な増悪抑制効果

台湾の新幹線に初めて乗車して、台中にやってきた。迎えの車がどこにいるのかわからず、台中駅からタクシーでホテルにやってきたが約20分で1000円とお手頃だった。明日の朝10時から特別講演をする。羽田から台北の松山空港までは約3時間30分と沖縄に行くのと…

久しぶりの米国、久しぶりの弟子との出会い

6月にシカゴを離れてから、初めて米国にやってきた。といっても、日曜日の夜遅くに羽田発でロサンゼルスにきて、水曜日の朝5時に羽田に戻る強行軍だ。大事な案件は、顔を合わせて話をすべきであると考え、短い合間をぬって会議に参加したものだ。ビデオ会議…

調和と融合の日本癌治療学会

日本癌治療学会で特別講演をした。このような機会を与えていただいた会長の野々村祝夫先生に感謝である。講演の冒頭に、「この大会のテーマが『調和と融合』なので、私が適任かどうか、躊躇した」とジョークのつもりで言ったが、全く受けなかった。講演後に…

仙谷由人元官房長官逝く

仙谷元官房長官が肺がんで亡くなられたと報道されていた。55歳を過ぎた後の私が波乱万丈の人生を歩むことになったのは仙谷氏の影響が大きい。2010年に、国立がんセンターの研究所長に就任したが、このきっかけが仙谷先生との出会いだった。しかし、人間関係…

がん撲滅サミット

第4回がん撲滅サミットが11月18日に東京ビッグサイトで開催される(午後1時スタート)。https://cancer-zero.com/ 内閣官房・厚生労働省・国立がん研究センター代表が「がん撲滅への戦略」を語り、その後、私を含めた3名が「がん撲滅への戦術」を語ることに…

チャレンジしない・できない日本

9月27日、JAMA Oncology誌のオンライン版で「Combining Immune Checkpoint Blockade and Tumor-Specific Vaccine for Patients With Incurable Human Papillomavirus 16–Related Cancer: A Phase 2 Clinical Trial」というタイトルの論文が公表された。パピ…

「がんを治す」気概があるのか?

日本癌学会は今日で3日間の日程を終えた。1日目の午前-正午にかけての内閣府での会議に参加しなければならず、結局2日間の出席となった。わずか、5分のプレゼンであったが、1日間を費やしてしまった。この機会にいろいろな人と会う約束があったのが、3日間の…

がん治療革命

私は「がん治療革命」を起こしたいと考え、日本に帰国した。「革新」でも「改革」でもないことに重要な意味を持っている。フランス革命、ロシア革命に代表されるような革命では、短期間で社会体制がひっくり返った。それ以前の王朝が木っ端みじんに粉砕され…

国内で失われた希望を海外に求めるがん医療でいいのか?

K1の山本KID選手が胃がんによって、天に召された。私はある事情から、山本選手がグアム島で療養を受けていることを知っていた。死後、ネットに書かれた心ない言葉が議論になっていたが、彼は最後までK1選手としての復活を願っていた。そして、家族、特に幼い…

膵臓がん3年生存率15%

国立がん研究センターが「がんの3年生存率」を公表した。すい臓がんは依然として低く、15%という数字だ。これは現在の標準療法の限界を示す数字である。 国立がん研究センターのウエブページには ---------------------------------------------------------…

手術で摘出したがん組織は病院の所有物?

最近、ネオアンチゲン療法関係で多くの質問を受ける。フライデーの連載はインパクトは大きいようだが、裸の写真に挟まれていることで、多くの医療関係者の受けはよくないというか、悪い。しかし、草の根運動的に、がん医療の動きを伝えることは必要だ。フラ…

免疫チェックポイント抗体の効果予測をリキッドバイオプシーでする!?

「Nature Medicine」誌に「Blood-based tumor mutational burden as a predictor of clinical benefit in non-small-cell lung cancer patients treated with atezolizumab」というタイトルの論文が掲載されていた。Atezolizumabは免疫チェックポイント抗体…

がん患者や家族の声を聴く

フライデー効果のためか、以前より患者さんの声がたくさん届く。再発への不安もあるが、最も多いのは、標準療法が終わると同時に、医師から見捨てられたと感ずる理不尽さとそれに対する怒りだ。繰り返し述べているが、標準化は必要なことだったが、その先が…

メラノーマ脳転移症例に対する二つの免疫チェックポイント抗体併用療法

今週の「The New England Journal of Medicine」誌に「Combined Nivolumab and Ipilimumab in Melanoma Metastatic to the Brain」というタイトルの論文が発表された。最初に断っておくが、コントロール群のない臨床試験結果である。何もしなければ短期間で…

抗がん剤は役に立っている!+日本で見捨てられたがん患者が中国に向かう日も遠くない???

フライデーに3号連続で取り上げられた。内容を見ていない友人からは、どんなスキャンダルを取り上げられたのかと心配するメールが届いた。表紙や本文のキャプションの誇大さには恥ずかしいものがあったが、週刊誌だから仕方がない側面もあると自分を納得させ…

数百万人に実施された母体血を利用した胎児の染色体異常診断

「New England Journal of Medicine」誌の8月2日号に「Sequencing of Circulating Cell-free DNA during Pregnancy」というタイトルの論文が掲載されていた。妊娠中の血液(血漿)中に含まれるDNAのシークエンス解析についての総説だ。妊婦の血液(血漿)に…

暑い日本の夏をもっと熱くしたい

日本の夏は本当に暑い。7年ぶりの東京の夏は、「とにかく暑い」の一言しかない。昨日、シカゴ大学の友人から、東京はドイツと同じでエアコンがないから(???)、今年の熱波は大変だろうとメールが送られてきた。思わず吹き出しそうになったが、日本の認知…

希望が奇跡に変わる日を信じて

がん医療の標準化が進んだ。標準化、均霑化は全体としてみればいいことだが、標準化療法が終わった後の希望が限定的だ。マニュアルに書かれていることにしたがって治療するのが標準医療であり、分子標的治療薬以外は、患者さん自身の多様性やがん細胞で起こ…

人工知能を賢くするにはデータというエサが必要だ?!

内閣府の「AIホスピタル」プロジェクトのディレクターに指名されて3か月が経過した。「AI=人工知能」で思い描く「人工知能」があまりにも多様で日々驚くばかりだ。私は、周辺の医師や弟子たちとの会話から、医療現場での補助機能や最先端医療・医学の教育シ…

日本に戻って1か月;これでいいのか、日本のがん医療

6月13日に日本に戻って、1か月が過ぎた。目が回るような忙しさに加え、この蒸し暑さは大変だ。1か月間、いろいろな方にお会いしたが、期待と厳しい目が背後から突き刺さる。 昨日は、「がんプレシジョン医療プロジェクト」の発足会を開催した(開催していた…

頭に来てもアホとは戦うな!

今週の月曜日から、がん研究会・がんプレシジョン医療研究センター所長として勤務している。内閣府のプロジェクトもあり、自宅・内閣府・がん研究会のトライアングルの通勤はかなり体に堪える。シカゴと比較すると気温は少ししか変わらないが、この纏わりつ…

緊急のお願い

7月1日以降も利用できるはずであったシカゴ大学のメールアドレスが、本日午後突然使えなくなりました。 これまでご相談を受けておりました患者さんやご家族の皆様、申し訳ありません。このような事態も恐れておりましたが、油断しておりました。何かありまし…

「死のロード」から垣間見た「日本の死の谷」

ようやく、死のロードが終わった。土曜日の朝6時に家を出て札幌へ、日曜日は、朝7時前にホテルを出て東京へ、月曜日は朝6時前に家を出て羽田からソウル、火曜日はシンポジウム、水曜日は朝5時にホテルを出て、東京へ。到着後、ビッグサイトへ向かい(電車で…

標準療法と個別化療法-2

土曜日は、午前5時30に家を出て札幌に行き、日曜日は午前6時30分にホテルを出て羽田に戻った。今朝は午前6時前に家を出て、羽田空港の国際線まで電車を乗り継ぎ、今、ソウルにいる。シカゴに行く前の生活に戻ったようだ。体はきついが、土曜日の夜は中村研究…