今ごろ、派閥会長を辞める大悪手

今ごろ、岸田総理が派閥会長を辞めると告げた。2週間少し前には、内閣総理大臣が派閥会長を続けるのはおかしくないって言ってたのに?

私は、岸田総理が米国のギングリッチ下院議長(当時)と一緒に元統一教会幹部と会ったことは馬鹿メディアのやりすぎだと思っていた。相手が米国下院議長であったなら、誰と一緒に来るかなど詮索する方が失礼であり、そこまで問題視するのは、どこから見ても上げ足取りだと考えていた。同盟国の議会議長が同行してきた人たちが何者か調べることはしないだろうし、凡人の私でも学会の講演後に、参加者から一緒に写真撮影をと依頼されることは少なくない。

10月に台北で開催されたアジア薬理学会では特別講演後、50人以上の参加者から一緒に写真を撮って欲しいと依頼された。台湾、タイ、マレーシア、インドネシア、インド、スリランカなどの参加者から依頼されると、日本との友好のためとニコニコしながら撮影に応じたものだ。岸田総理に一緒に写っているから会ったはずだと迫るメディアを心から軽蔑した。以前からメディアに対する信頼がないことは、このブログでも繰り返し述べている。いろいろな人に面会する中で、その一人一人を覚えていることなどできるはずもない。あまりのメディアのアホさ加減に、岸田総理に同情を禁じえなかったのだ。

しかし、今日の派閥会長を辞める姿には、また、悪手を打ったと思わざるを得ない。かなりの大悪手だ。将棋で言えば、99%勝利の確率を1%に下げたくらいの感覚だ。総理大臣になって2年間あまり派閥会長を続けてきたのだから、疚しいことがなければ、そのまま続ければいいのではと思う。日本はいよいよヤバい国になってきた。それでも代わりがいないのは、とんでもない大惨事なのだ。