税金滞納差し押さえ議員が財務副大臣の愚

財務省の後ろ盾を失うと政権が揺らぐと言われている。今回の減税の財源原資がないと財務大臣が発言したことは、大きな意味を持つ。「税金増収分の還元」という「減税の大義名分」が失われたことを意味する。これだけでも大変なのに、さらに大変な事態が起こっている。

財務副大臣が過去に4回も税金滞納による差し押さえを受けていたという。閣僚任命前には身体検査が行われていると聞いていたが、最近の身体検査はどうなっているのだろうか?少なくとも、ご本人は承知していたはずなので、この財務副大臣を受けることにしたのは愚の骨頂だ。差し押さえ問題が表面化した場合、もっとも問題視されるポジションなのによくこれを了解したものだ。総理の任命責任は言うまでもないが、ご本人の世の中を舐めた態度は救いがたい。

内閣支持率がこれでさらに下がることは確実だが、辞任か罷免かが焦点となってくるだろう。罷免をすれば任命責任につながるので辞任の形になる可能性は高いが、こんな状況であらかじめ告げていない「大馬鹿者め!」と言って罷免する方が傷は浅くなるように思う。

とはいっても、国の将来に対するビジョンがないことが支持率低下の最大の要因だと感ずる。日本という国を世界に誇ることができる国にするために(そんなことはどうでもいいという人が多いかもしれないが)、どんな国家観で国を導いていくのか、それが見えないのだ。一時的に国債発行が増えても、必要ならばその理由を堂々と告げればいい。10年20年50年先に日本という国をどのようにしたいのかが重要で、経済という名の明日の100円、1000円だけを追い求めているのではないと思うのだが?