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2016年度に米国FDAによって承認された新規薬剤

2106年度に承認を受けた新規薬剤のリストを下記にまとめた。ニボルマブ(抗PD-1抗体)などの適応拡大(2017年2月2日には膀胱がんに対して承認された)は進んでいるが、これらの適応拡大されたものはこのリストには含まれていない。全く新規の薬剤としては、2…

プレシジョン医療・人工知能の可能性とそれに挑む覚悟

今、羽田空港にいる。2日間で10を超える会議・会食に参加して、少々くたびれた。多くの人と話をしたり、昨日のがん研究会とフロンテオヘルスケアとのプレス発表に参加して、「プレシジョン医療」という一言だが、人によってその意味するところは、かなり差…

オバマケア法案廃止?+医薬品貿易赤字2兆円超

今日の「New England Journal of Medicine」誌に「Repealing the ACA without a Replacement — The Risks to American Health Care」(オンラインでは1月6日公開)というタイトルの論文が掲載されていた。ACAとは“Affordable Care Act“、通称、オバマケア法…

若い乳がん患者パートナーの心理状態?

シカゴは1日だけ晴天で異常に暖かい日があったが、翌日から、また、どんよりとした気持ちが落ち込むような天気が続いている。プレシジョン医療を推進するために、日々、仕事に追われて疲れているので、せめて天気くらいはすっきりして欲しいと思うが、今週一…

がん医療を患者さん主導で動かす時だ!

昨日は、突然、晴れ上がって気持ちがよかったが、今朝は乳濁色の霧に包まれている。窓の外の景色からは完全に遮断されている。昨日は、最高気温が16度まで上昇した。もちろん、華氏ではなく、摂氏でだ。平均最高気温がマイナス2度、過去最高気温が5度の状況…

日中の若者の意識差

シカゴは、まるで日本の梅雨のような鬱陶しい天気が続いている。しばらく、輝くような太陽を見ていないし、今後一週間は期待できないようだ。寒さに弱い私には、最近の気温はウエルカムだが、まるで、橋幸夫さんのシトシトピッチャン「子連れ狼」の世界だ。 …

医療の変革につながるネットワーク構築

前回のブログを受けて、複数の患者団体の方から連絡をいただいた。3月・6月の帰国にあわせて会合に参加するなど、積極的に前に進めて行きたい。小さなグループからでも地道に活動を開始したい。背負う荷がますます重くなるかもしれないが、ここは踏ん張って…

がんを治癒させるために一緒に行動を!

先週の寒波はどこかに消え去り、雪ではなく、雨が続いている。来週後半の予想気温は、東京と全く差がない。昨晩は雪がほんの少し降ったが、明日には消えるだろう。今週末から、来週にかけて重要な会議が続くので、今週は資料作りで忙しい。人生最後の勝負に…

1回の注射で6ヶ月コレステロールをコントロール!?

今年も一週間が経過した。時間の流れがさらに速く感じられる。シカゴは、最高気温がマイナス二桁の日が続いて、冷凍庫の中にいるようだ。それでも、3日前には、運動不足を避けるために、歩いて通勤したが、正面から風を受け、鼻水タラタラで、翌日はさらに冷…

急がれるがん医療体制の刷新!

シカゴは雪のない新年を迎えた。元旦の夕方に動物園でのライトアップを見学に行ったが、少し寒さを甘く見すぎた。真冬の服装をしていったつもりだったが、体の芯まで冷え切って、頭がくらくらしてきた。その影響か、昨日は体が重くて重くて、血糖も高かった…

2017年への決意

今年の締めくくりも、また、新たな免疫療法だ。今日発刊の「New England Journal of Medicine」に「Regression of Glioblastoma after Chimeric Antigen Receptor T-Cell Therapy(キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法によるグリオブラストーマの縮小効果)」…

国際的になった白衣を着た詐欺師;国の恥だ!

今、羽田空港にいる。ようやくシカゴに戻ることができる。今回は、がんプレシジョン医療を実現化するために、多くの人たちに会って、協力をお願いした。しかし、具体化してきた場合には、シカゴから指示を出すだけでは済まない。この5年間、物理的に離れてい…

がん研究所忘年会

一昨日午後は、がん研究所の研究発表会と忘年会に参加してきた。プレシジョン医療研究センターの特任顧問としての参加だ。1989-1994年の5年間生化学部長として在任していたので懐かしい。私の知っている人たちはかなりの年齢となっているが、顔を見ると当時…

プレシジョン医療始動

日本に帰国して4日間、晴天が続いている。何気なく、日本でテレビを見ていると、つくづく平和な国だと思う。お笑い芸人が交通事故を起こして逃げたり、「相棒」に出演していた俳優の引退騒動など、どうでもいいことにテレビ・新聞・雑誌は多くの時間を費やし…

「プレシジョンメディシン」の誤解・幻想

先週までの暖かな気候が終わりを告げ、今朝は眼下に銀世界が広がっていた。一部の木々に残っていた黄色い葉も、重い雪と風でほとんど散ってしまった。来週の半ばにはマイナス20度近くまで下がるとの予報が出ている。いよいよ本格的な冬の始まりだ。 今日は改…

“21st Century Cares Act”;医療イノベーションの加速か、患者の危険増大か?

オバマ政権からトランプ政権へと、政権交代の狭間にあるにもかかわらず、医療に関連する重要法案の採否が検討されつつある。法案の名は「21st Century Cares Act」(21世紀ケア法案)で、名称からは内容がわかりにくい。米国臨床腫瘍学会や大学関係者から、…

公共の利益と個人の不利益、科学と情緒のバランス

米国臨床腫瘍学会は子宮頸がん予防ワクチンの啓蒙活動として、ビデオを作製し、Youtubeで公開している(https://www.youtube.com/watch?v=O_OQK030tUw)。HPV(ヒトパピローマウイルス)が子宮頸がんと関連することが明確であり、ウイルス感染の予防が、子宮…

おにぎりで窒息にAED(除細動器)???

今日は、休日でない金曜日だが、研究室には私以外に誰もいない。他の研究室にも人影が少ないというより、ほとんど人がおらず、まさに、ブラックフライデーだ。11月の第4木曜日はサンクスギビングデーで祭日だ。祭日は公式には1日だけだが、前日の水曜日の…

新たなる高額がん治療薬

今年のシカゴの気候はおかしい。昨日は最高気温が23度まで上昇し、これまでの記録を5度も更新した。2年前の同日の最低気温はマイナス12度だったので(これは過去最低気温)、1日の過去最低気温記録と過去最高気温記録の差が35度になる。東京や大阪…

心の中でうれし泣き

昨夜は遅くまでワールドシリーズを観戦していたので、今日は少し眠い。しかし、昨日は、いい日だった。シカゴ・カブスが108年ぶりに優勝した。地元のチームが優勝するのは気分がいいものだ。しかし、喜び合う選手の中に、日本人選手がいないのは、ちょっぴり…

ヒポクラテスの誓い

シカゴの秋は異常な気候が続いている。今日も、過去最高気温を更新し、26度まで上昇した。これまでの4年間なら、11月ともなれば、ズボン下を履かないと縮みあがるところだが、帰宅時にはコートを着ていなくとも、汗をかくような感じだった。しかし、気温が急…

血液中のDNAでがんがどこまでわかるのか?

今日、シカゴ・オヘア空港で航空機の火災があった。ニュースで見るとかなり激しい火災で、離陸後に発生していたらと考えると寒気がする。水・木曜日に一泊2日でサンフランシスコに出張し、昨夜戻ってきたが、火災機と同じ会社のフライトだった。事故後、オヘ…

骨粗しょう症に抗体医薬!?その時、医療費は?

シカゴの気温はようやく平年並みに冷え込んできたが、日曜日は20度を超える暖かさになる予想だ。紅葉‣黄葉も過去4年よりも遅く、多くの木が緑の葉を茂らせている。 今日の話題は、骨粗しょう症にも「抗体医薬」登場という、またしても、医療費の高騰につなが…

医師と患者の関係

今年のシカゴは一旦冷え込んだものの、その後は平年より高い気温が続いている。一昨日は28度と過去の記録を3度も更新する夏のような気候だった。木の葉も、この暖かい気温に戸惑っているようで、一部は色づき、散り始めているのに、一部は緑色のままだ。木に…

膀胱がんに対する遺伝子治療????白衣を着た詐欺師に騙されるな!

今朝、ネットニュースを見ていたら、有名なアナウンサーが膀胱がんに罹患して、膀胱全摘手術を勧められたが、手術を拒否して遺伝子治療を受けているとあった。膀胱がんに遺伝子治療????これまでに米国で承認された例などないので驚いた。そこで「膀胱が…

日本癌学会「高額医療費問題」パネルディスカッション

今、成田空港にいる。10日間にわたる日本出張を終え、ようやく、シカゴに戻ることができる。この10日間、目が回るように忙しかった。岡山での日本胸部学会、日本癌学会に参加し、その間を縫って、人工知能企業やリキッドバイオプシー・シークエンスに関連す…

人工知能・ゲノムががん医療現場を変える

月曜日の読売新聞の夕刊に、私がフロンティアという企業と一緒に、人工知能を利用して最適の治療薬を選択するシステムを作ると報道された。「選択」は医師と患者さんが話し合った上でされるべきなので、正しい表現は「考えうる選択肢を提示する」である。分…

朝早く起きること。一生懸命に努力すること。

今日の昼食時に、St. Jude Children’s Research HospitalのプレジデントであるJames R. Downing博士の講演があった。St. Jude小児病院は全米屈指のというより、世界をリードする小児病院と言っても過言ではない。小児腫瘍のゲノム解析を世界の先頭を切って開…

治療困難な病気を治療可能にするための挑戦

9月19日米国FDAはデュシャンヌ型筋ジストロフィーの治療薬EXONDYS 51を承認した。全く治療法がなかった遺伝性疾患に対する初の治療薬だ(現実的には治療薬候補に等しいが)。この病気は、X染色体にあるジストロフィンという遺伝子の異常によって起こる。ジス…

991人の尊厳死

シカゴは先週の真夏のような気候から一転し、朝は20度を切る気温で、来週には15度前後まで下がる。木の葉は少し彩りを変え、急速に秋の気配を濃くしつつある。こんな気候でも、オフィスには冷房が入っている状態で、頭がくらくらしてくる。そして、短い秋の…

2015年度医療費41.5兆円;的外れな日本での議論

日本の医療費がついに40兆円を越えた。しかし、高齢化率が進んでいる状況では、40兆円を越えることは予測済みのはずだ。高齢者の割合はますます増えてくるので、2020年には50兆円を越えるかもしれない。GDPに対する割合が増えていることを憂慮する声もあるよ…

がん患者の積極的参加を謳った「Moonshot」計画案

昨日、米国癌学会を通して「CANCER MOONSHOT BLUE RIBBON PANEL REPORT 2016(DRAFT)」が公表された。米国ではバイデン副大統領が先頭に立って「Moonshot」計画を推進することを受けて、がん研究者は活気づいている。今のペースでは10年かかることを5年に短縮…

ガラパゴス日本

台北松山空港から羽田空港へ向かう機内でこのブログを書いている。台風12号の影響で、台北からほぼ真東に向かい、石垣島や宮古島の少し北、沖縄島の南を過ぎてしばらくしてから北東に向かう経路で、普段より時間がかかりそうだ。 一昨日は国立台湾大学、昨日…

乳がん再発ハイリスク患者を遺伝子診断すれば化学療法不要??

ようやく、台北のホテルにたどり着いた。一昨日は自宅―シカゴオヘア空港を往復しただけだったが、結構これが堪えている。シカゴー成田行きの機内で、背部痛が起こり、湿布を張って少し楽になったが、いったん出直しとなった出張はやはり疲れる。台北で3泊し…

先を読めない指導者たち

先週の「Nature」誌に「Analysis of protein-coding genetic variation in 60,706 humans」というタイトルの論文が掲載された。6万人の遺伝子多型情報(エキソン解析結果)をまとめたものである。結果そのものには、驚くような内容が含まれているわけではな…

オピオイド系鎮痛薬の蔓延

今日は、シカゴ大学医学部全体の催し物として、米国のSurgeon General (公衆衛生局長官)や上院議員を招いた講演会(パネルディスカッション)が開かれた。テーマは「中等度や高度の疼痛に対する治療薬として利用されているオピオイド系鎮痛薬の蔓延にどのよ…

放射線被ばくへの不安を軽減するために;医療従事者のためのカウンセリングハンドブック

大横綱の千代の富士関も膵臓がんには勝てなかった。私と3歳違いで、ちょうど医師としての修行を始めた頃から活躍が始まった。決して大きくはなかった体で、大横綱と活躍した姿が懐かしい。そして、依然として5年生存率が10%を切るこのがんをなんとか退治した…

DNA修復遺伝子異常は転移性前立腺がんの危険因子

今年のシカゴの夏は比較的涼しい日が続いて、過ごしやすい。今日のネットニュースの(ちなみに私は産経新聞・読売新聞が中心だ。築地の新聞は絶対に読まない)「宮嶋茂樹の直球&曲球」というコラム、「“自称ジャーナリスト”言うとることがボケボケ 正直ホッ…

16倍量の投与で副作用死????

都知事候補者である鳥越氏が、演説に訪れた伊豆大島で「島嶼部の消費税を5%にするよう国に働きかける」とぶち上げたとニュースで流れていた。消費税は東京都の権限外と付け加えていたそうだが、鳥越氏を推薦している政党は、この考えを支持するのかはなは…

乳癌再発予防薬アロマターゼ阻害剤長期服用;効果・副作用の二者択一

シカゴもすっかり夏の気候になり、30度を越える日が続いている。1年目の夏は、40度近い暑さの日が続き、うんざりとしたが、2年目以降はそのようなうだるような暑さにはなっていない。今回、出張から帰国後の2日間はあまり時差を感じなかったが、3日目のー昨…

新規がん罹患数100万人超え;これでいいのか日本のがん医療は

国立がん研究センターが、我が国の2016年度の新規がん罹患者数が、100万人を超えるとの予測を発表した。死亡者数予測は37万人を超えるとのことだ。以前にも述べたが、日本では、がんが死亡原因の第1位となったのは1971年である。それを受けて、対がん10か…

医療庁??!!

ようやく、香港から日本にたどり着いた。お腹の調子は戻ったが、まだ、体に力が入らない。無事に発表は終えたが、45分の発表、15分の質疑応答は少々きつかった。5年前までは、年間に60回前後講演をこなしていたが、やはり歳には勝てない。長旅は控えなければ…

分子標的治療薬+これまでの抗がん剤>抗がん剤単独

今、シカゴ・オヘア空港にいる。香港に向かうところだ。日本では、いよいよ参議院選挙だ。改憲勢力が憲法改正発議に必要な3分の2を超えるかどうかが焦点になっているようだが、おかしな話だ。3分の2は発議に必要な議員の数であって、憲法を改正するかどうか…

急激に進むゲノム医療;米国FDA、フランス、リキッドバイオプシー

3連休に部屋をきれいに片づけようと無理をしすぎたのがたたり、肩が凝り、背筋痛がかなり強かったので、イブプロフェンという薬剤を飲んで職場に出かけた。途中で、ふわふわとした気分になり、足がおぼつかなくなったので立ち止まって休憩した。その時、「そ…

世界に発信できる『日の丸』がん治療を(4)-人工知能

シカゴに来て、5度目の米国独立記念日を迎えた。この1週間は、比較的涼しく、最高気温が25度を下回る日が多かった。今日は、朝から曇天で、外を歩くと心地よい。大学ヘ向かう道筋は、祝日でひっそりと静まり返っており、人影はまばらであった。今日のような…

免疫チェックポイント抗体の効果を予測する!?

今日、OncoImmunologyという雑誌に、われわれのグループと熊本大学の福島聡先生たちを中心とするグループの共同研究の成果が公表された。http://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/2162402X.2016.1204507. 論文のタイトルは、「Intratumoral expression …

世界に発信できる『日の丸』がん治療を(3)-DNAシークエン技術の進歩

前回は親から子に伝わるゲノム・遺伝子情報について述べたが、今回は遺伝情報の変化(変異)によって起こるがんについて述べる。がんは遺伝子異常の積み重ねによって起こる病気である。10年前には、それぞれの患者さんで起こっている遺伝子異常をすべて知る…

世界に発信できる「日の丸」印のがん治療を

明日の夕方の便で、再び、日本に帰国する。明日から開催される日本乳癌学会で講演するためだ。会長のがん研有明病院乳腺センターの岩瀬拓士先生から、日本の医師・研究者を元気づける講演をして欲しいという依頼があって、お引き受けした。講演内容について…

“America will not forget”“DEC. 7, 1941”?!!

先日、自宅からシカゴ・オヘア空港に向かう高速道路で、何気なく外を眺めていると”America will not forget"“SEPT. 11, 2001”の文字が目に飛び込んできた。 同時多発テロはアメリカ人にとって深い傷になっているのだと思った瞬間、その左側に“DEC. 7, 1941”…

上空1万メートルで考えた「すべての患者に思いをはせる」

今、成田空港から羽田空港に向かっている。最終便で高松に向かうところだ。明後日の朝には、成田空港からシカゴに戻る。日本の午後7時、シカゴは午前5時なので、頭はボーとしていて、ほとんど働かない。若い時は順応性は高かったが、今は全く駄目だ。実は、…