1月23日のNatureのNews欄に「Sending babies to nursery completely reshapes their microbiomes」というタイトルの記事が出ている。
以前に、このブログでも紹介したが、乳児期初期の腸内細菌(マイクロバイオーム)は、出生時に膣を通過する過程で伝搬された母親からの微生物によって形成される。しかし、乳幼児期の発達段階のマイクロバイオームがどのように形成されるのかについては、よくわかっていなかった。
保育園に通う1歳児までの乳児、その教育者、および家族を対象に、保育環境におけるマイクロバイオームの伝わり方を調査したところ、保育園での最初の1年間にわたり、腸内細菌は園内のグループ内およびグループ間で伝わっていることが明らかにされた。
登園開始からわずか1ヶ月後であっても、同じグループ内の乳児間で腸内細菌が共有されることが明らかにされたのだ。最初の学期が終わる頃には、腸内細菌の種類は家族内よりも、通園している園児間で共有されていた。乳児間では共通の菌株がクラス全体に広がる場合や、菌株ごとに伝わり方が微妙に違うなど、非常に複雑なネットワークが形成されていた。
当然ながら、抗生物質投与を受けた場合、マイクロバイオームが大きく変化していた。 腸内細菌は劇的に変化することが知られている。クローン病患者では絶食によって腸内細菌が劇的に変化し、それに伴って症状が劇的に改善するし、患者への健康人の腸内細菌移植によっても症状が改善することも知られている。腸内細菌は面白い。
栄養と運動、腸内細菌、全身の免疫環境などの体系的な学問が重要だし、これからの日本の生命科学研究の生き延びる道だ。


