コロナ感染陽性者、全国で5000人越え;医師研究者をワクチン接種に動員せよ!

今日の全国の感染者数は簡単に5000人を超えた。緊急事態宣言は、緊急に実施すべきだが、何をしているのだろう。どんな対策をするのかを検討中というが、それは最悪を考えた危機対策を準備していなかったことを意味する。

場当たり的に思い付きで対策をしてもよくなるはずがない。繰り返し述べるが、結局「検査と隔離」には至らない。コロナ感染者だけでなく、一般の医療も火の車になってきた。

ワクチン接種も医師の確保が大変なようだ。私のように医師免許は持っているが医療現場に従事していない研究者を動員すればいい。医師免許を持っているので法的には何も問題がないはずだ。私は依頼されれば、間違いなく接種に赴く。迷惑かもしれないが、ワクチン接種もできるし、救急対応くらいはできると思う。

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コロナ感染症の持続症状

Nature Medicine誌のオンラインで「Post-acute COVID-19 syndrome」というタイトルの総説が報告されている。

 タイトルにあるように、急性期を過ぎて、PCR検査が陰性になっても(陽性と判定されてから4週間以上たっても)残る症状をまとめたものだ。全身症状としては、倦怠感、生活の質の低下、筋力低下、関節痛などがある。全身倦怠感は35-64%の割合で認められ、3人中1-2人という高率である。関節痛は5-27%となっている。

 呼吸器症状としては、息苦しさは11-43%で残るようだ。咳は15%前後で持続している。胸痛は5-20%、動悸は約10%で継続する。神経精神的な症状としては、不安・うつ、不眠症が約20%、頭痛が2-18%となっている。味覚・臭覚異常は10-20%の患者で続くようだ。

脱毛は約20%に起こっているようで、意外に多い。脱毛や味覚・臭覚異常が続けば、不安やうつにつながる。私はインプラント治療を受けた際に、副鼻腔に穴が開いて炎症が起こり、1か月ほど全く匂いがわからなかった経験がある。車の芳香剤を鼻先に近づけても全く匂いを感じなかったのはショックだった。動物は本能的に臭いで危険を察知するようにできているが、食事の際にも何も匂いを感じないことはかなりのストレスだった。

日本は、特に、大都市圏では確実に第4波に突入している。緊急事態宣言が発出されるだろうが、1年以上経過しても対策は変わらない。非科学的な対策をいつまで続けるのか?日本はすでに先進国ではなくなったのか?

「徹底的検査と隔離」対策ができなければ、ズルズルと日本は後退していく。政治に危機意識は芽生えないのか!

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「オリンピック開催を支持」と「オリンピック開催に向けた努力を支持」

「オリンピック開催を支持」と「オリンピック開催に向けた努力を支持」、同じように聞こえるが解釈はかなり異なる。「開催を支持」するのは、文字通り、オリンピックの開催を支えるという意味だが、「努力を支持する」は頑張ってくださいね、努力されていることを応援しますよという意味である。「科学的に安全であれば」とバイデン大統領のスタンスは変わっていない。日米首脳のコメントは重要な点で異なっており、日本の政治特有の言葉遊びが続いている。

「コロナ感染を乗り越えた証のオリンピック」という言葉も消え去り、「世界団結の象徴としてのオリンピック」にすり替わった。このような目くらましは、安倍政権以降の特徴ではなく、民主党政権時にもあった、言葉をいじくるだけの劣化した政治の象徴である。政治から誠が失われると、国民からの信頼が低下するだけでなく、国としての信用は失墜する。東京都は緊急事態宣言の発出を国に求めるそうだが、大阪のような医療壊滅的な状況になれば、オリンピックは夢のまた夢だ。 

と愚痴ばかりでは暗くなるので、明るい話題を一つ。先週号のNature誌に「A vaccine targeting mutant IDH1 in newly diagnosed glioma」というタイトルの論文が報告されていた。IDH1という遺伝子はグリオーマという脳腫瘍で異常を起こしている頻度が高い。今回の論文は、私がいつも紹介しているCD8細胞傷害性リンパ球(キラーT細胞)を誘導するネオアンチゲンではなく、HLAのクラスII分子によるヘルパーTリンパ球を活性化するネオアンチゲンを利用して評価したものである。

33名の患者さんに対して投与されたが、このうち、31名でネオアンチゲンワクチンに対する免疫反応が確認された。治療後3年の時点での無増悪率、生存率はそれぞれ63%と84%であった。免疫反応が認められた患者さんに限ると、2年の時点で増悪が認められなかった患者さんの割合は82%と高かった。免疫反応が見られなかった2人の患者さんは共に2年以内に病気が悪化した。画像の見かけ上で増悪が見られ、その後縮小した偽増悪症例では腫瘍内での免疫反応が起こっていることも示唆された。統計学ではない、立派な科学がここにはある。治癒率の低いがんに対しても、標準療法があると嘯いていては、医療は進歩しない。治せないがんを治すために、最先端の技術と情報を活用することが医学の進歩につながる。医師が、医療人としての患者さんに寄り添う心を忘れ、単なる技術屋になると医療も劣化する。

コロナ対策もそうだが、しっかりと基礎科学的な検証もエビデンスであると考えることが大切だ。日本には統計学がすべてという似非科学的思考が根付き、本物の科学的な思考力が失われてしまった。日本の科学力の低さはコロナ対策で実証されているが、それに何の危機感も感じないことが、最大の問題点であり、危機なのである。

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アメリカに行ってファイザーと電話会議??何のこっちゃ??

アメリカに行って、ファイザー社の社長と電話会議??

9月までに接種できる数を確保できたと言う。

何のこっちゃ??電話会議なら東京にいてもできただろうに!

パーフォーマンスと呼ぶにもおそ松君だ。

 

ワクチンを確保できても、1億人に2回ずつ接種すると2億回の接種が必要だ。

今の体制で、2億回接種に何か月かかるのか?

チグハグの国日本だ。

「オリンピック開催中止発言」は親中と親米の綱引き?

菅総理の訪米直前になって、二階幹事長から「オリンピックをスパッと中止も」の発言が出た。「中止」という言葉は政府・与党には禁句だと思っていたのでビックリだ。

この発言の裏を勘繰ってみた。米国バイデン政権は中国に対して厳しい態度に出ており、台湾に非公式な特使を送っている。開かれた南シナ海からインド洋、そして太平洋を守る要として台湾の位置づけがますます重みを増している。米国は、台湾を中国の一部として認めていたところから一歩踏み出す可能性があり、当然ながら、日本にも同調を求めてくる可能性が高い。

1国2制度であったはずの香港の激変を見て、米国は太平洋への出口となる台湾を憂慮しだしたのかもしれない。そこで鍵となるのが、菅総理との日米首脳会談後の共同宣言である。親中派の二階幹事長にとって、「日米が共同で台湾を守る」ような趣旨が盛り込まれれば面子丸潰れとなる。そこで、「訪米中に勝手なことをすると、オリンピックは吹っ飛ぶぞ」という牽制球を投げたのが、冒頭の発言の趣旨ではないかと勘繰っている。オリンピックを開催したいと考えている政権にとって、心が凍てつくような一言になったと思う。 

米中が貿易のレベルで争っているだけなら高みの見物でいいが、政治的な対立となると日本の立場は難しくなる。福島の処理水の海洋放出も、米中で態度が分かれ、中国は厳しい態度を崩していない。現状の日本のコロナ対策を容認して、参加国が選手団を送ってくる保証はどこにもない。どこから考えても、日本のコロナ対策を是とする理由がない。第3波から第4波に転じた時間の短さは、日本の対策に致命的な欠陥があることを示している。

まさに、内憂外患の日本だ。

今のコロナ対策は、戦争中のガダルカナル戦と同じだ。

NスぺPlusに「ガダルカナルの真実、組織の論理が生んだ悲劇の指揮官」という記事がある。なぜ死に至るまでひきこもるのか 3つの数字から読み解く | NスペPlus (nhk.or.jp) 是非、読んで欲しい。

陸軍と海軍の面子が多くの兵士を死なせてしまった。太平洋戦争そのものが、彼我の戦力も把握せず無謀な戦いを始めたものだし、途中からは陸海軍がバラバラで、官邸にもそれを取り仕切る人がいなかったために大敗北を喫した。その象徴がガダルカナル島であり、硫黄島、沖縄だ。ひめゆり平和祈念資料館に行って資料を読めば、政治の愚かさがわかるはずだ。残された資料を読んで過去の過ちに涙しないものは政治に関わるべきでない。 

変異コロナウイルスという敵戦力の強大化を軽視し、緊急事態宣言解除という無謀な戦いを始めた結果が現状につながっている。そもそも、無症状感染者を無視した戦略の失敗だ。国内にスパイが潜んでいるにもかかわらず、戦闘服を着た人だけを戦争相手だと信じ込んでいる政治家も専門家も知的レベルに欠けている。あまりの愚かさに涙が出そうになる。

さらに厳しい状況は、感染するリスクが低いと考えていた若年層が感染を広げるコロナウイルスの戦闘要員になってきている危機だ。変異ウイルスの感染率の高さ、重症化リスクの高さ、小中高校生にも感染が起こるなど、海外の例からわかっていたことだ。いったいどこに目をつけて対策を練っているのだ。このままでは、感染で命を落とす人も、経済的なダメージで命を落とす人も増える一方だ。

メディアも大政翼賛会的で大本営発表になってきている。歴史からも、科学からも学ばない日本人の劣化が激しい。

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妄想的願望対策で国難を乗り切れるのか?

大阪は予想通りコロナ感染陽性者数が1000人を超えた。大阪が500人を超えたのは2週間前なので、この数字は約2週間後の東京の数字である。東京はもう少し多いかも? 

ステージ4が3になれば緊急事態が解除できるという言葉があまりにも非科学的で驚いたが、ステージ3で解除すればすぐ4になるのは火を見るよりも明らかだった。海外のデータを眺めれば、変異ウイルスの危険性は容易にわかったはずだ。科学者が悪いのか、政治家が悪いのか、よくわからないが、いつまで科学なき対策を続けるのか?早晩、緊急事態宣言が必至の状況だ。

そして、コロナのPCR検査は世界標準に遠く及ばないのに、福島の汚染処理水は世界標準だから大丈夫という。こんなご都合主義が世界で通用するのか?一体、この国はどうなってしまったのか?自民党も、旧民主党化してしまったのか?

ゴルフの松山選手だけでなく、メジャーリーグではダルビッシュ選手も、大谷選手も活躍している。若手政治家や官僚にも、この国のために声をあげ、手をあげる人が出てこないものか!

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