花咲く日が遠い遠い日本-48;党首討論という名の禅問答

党首討論で「海外では、PCR検査をしても感染拡大が起こった」と言う。

では、オリンピックで毎日PCR検査をするのはどうしてなのか?安全安心のためのPCR検査ではないのか?

 

「私権の制限は日本ではできない」と言う。

必要なら国会で法律を作ればよかったのではないか?

 

「1964年の東京オリンピックは今でも印象に残っている」と言う。

オリンピックの思い出を残すのと、人の命を守ることのどちらが大切なのか?多くの人の命を奪うリスクがあっても、オリンピックの感動が必要かどうかが問われているのだ。

 

私も東洋の魔女には感動したし、アントン・ヘーシンク選手が日本柔道を負かしたことも、ローマ大会で金メダルの「裸足」のアベベが、東京では靴を履いてマラソンで2連覇したことも思い出となっている。柔道はオランダ人と話をする時のきっかけになるし、シカゴで私の研究室にいたエチオピア人は、私がアベベの話をすると喜色満面となり、母国の英雄を知っている私に尊敬のまなざしを向けた。党首討論でクドクドと述べなくても、オリンピックの意義は多くの日本人が理解している。安全安心が見えてこない現実に不安を抱いているのだ。

それにしても、党首討論というより、禅問答と呼んだ方がふさわしい内容に落胆した。

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