長い1日;春は来るのか?

今日は長い長い1日だった。朝5時半過ぎに起床し、6時から7時過ぎまで、日米欧でラウンドテーブルの司会をした。シカゴ大学の親友Mark Ratain教授とリヨンのJean-Yves Blay教授の二人に参加いただいた。内容は後日あるサイトから公表される。

 

Ratain教授はシカゴ大学時代に支えていただいた人で、久しぶりに顔を合わせて懐かしい思いがした。Blay教授は、私たちが滑膜肉腫の抗体医薬品を報告した際に、論文を読み、リヨンから東京大学まで出向いて、「この抗体医薬品の治験をしたい」と申し出てくれた、私にとっては恩人である。日本では、「こんな稀ながんの治療薬を開発する意味があるのか」「アイソトープを利用した例はない(これは評価委員が無知だった故のコメントだ)」などと理不尽な評価で気持ちが沈んでいた時だったので、心が救われた。日本の評価システムは、今でも変わらない。知識も科学的思考力もない人が評価しているのだから、日本からイノベーティブな成果が出るはずがない。

 

朝の3極の会議の後、がん研究所に出勤し、理事会に参加、そして、6時前に自宅に戻り、東京医科歯科大学で行っている中村ゲノム塾の講義を行った(10回シリーズの第2回)。1時間強の講義のあと、フリーディスカッションを含めて2時間の長丁場だった。2000年のミレニアムプロジェクトの時には、月に1回、メディアの方たち向けに同じような講義+自由討議をしていた。その時は2時間くらい平気だったが、今日は朝早くから活動していたためか、今はぐったりとしている。

 

日本の政治家のリテラシーの低さを含めてゲノムの歴史を語った。コロナ対策に、そのリテラシーの低さが反映されていると考えると、悲しくなってきた。日本にいつ春が来るのだろうか?

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