自民党総裁選挙番外編;集団免疫?

コロナ感染陽性者数が激減している。ワクチン接種が進んできたという理由だけでは説明できないレベルの現象である。ワクチン接種が進んでいるとは言えないインドネシアやバングラディシュでも日本と同様に激減しており、マレーシアやタイでも大きく減少しつつある。1年中日本の夏のような気候のインドネシアなので、季節要因でも説明できない。

8月末には東京だけでも1万人に迫ると警鐘を鳴らしていた人たちは何も言わなくなってしまった。本当は何か説明しようとしているのかもしれないが、最近は馬鹿馬鹿しくなって報道番組も見なくなったのでわからない。ネットを見る限りにおいては、科学的な説明は何もない。私はどこかの時点(東京3000人、日本全体で1万人くらい)で行動にブレーキがかかるのではと考えたが、この数字の倍くらいに増えた時点で急速に減少し始めた。しかし、今の減少のペースは行動制限やワクチン接種だけでは説明できない。

集団免疫が成立したと考えるのが合理的ではないのか?実際の感染者数(無症状感染者や民間検査で陽性でも自主隔離で済ませて報告しなかった人を含めた人)は報告されているコロナ感染陽性者数(約170万人)よりも、数倍、いや、一桁くらい多かった可能性もある。検査をしてこなかった日本の方策が、科学的な説明を妨げている(というよりも、分科会そのものが科学的発想がなかった)。ワクチン接種を済ませた数に、これまでの感染数の10倍の1700万人を上乗せすると約70%となり、集団免疫が成立する数字に近くなる。インドネシアやバングラデシュ、そしてデルタ株が発生したインドでも急減しているので、ワクチン接種だけで説明するのは非科学的なのだ。

最近の報告では、コウモリから人への感染が常時起こっていたのではとも言われており、当初の中国由来?の株には、中国と交流の多かったアジア人では、この日常的なコロナ風邪ウイルスに対する免疫が高く、大きな流行にはならなかった。しかし、持っていた免疫力を乗り越える感染力の高いデルタ株に対しては抑止力が低かったのかもしれない。一部の人には、コロナに対する細胞免疫があった可能性もある。

いずれにせよ、ウイルスゲノム、液性免疫や細胞免疫などの免疫ゲノム、ホストゲノム、データサイエンスなど科学の総力を挙げた体制構築がない限り、この国の粗末な対策では、人命も経済も失われていくだけだ。

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