ワクチン対策はテロ対策のひとつだ!

日本はワクチン後進国である理由として、基礎研究が弱いからだとも、製薬企業も関心が低いと言われている。ワクチンによるリスクとベネフィットの理解が不十分だとも言われている。しかし、最大の理由は国家としての危機管理意識である。この観点なくして、ワクチン開発の遅れを語ることができない。 

米国は、常にテロの危機に晒されている。イスラエルも敵国に取り囲まれた状況であり、日常的にテロに対する警戒度が高い。そして、テロの一つの形態としてバイオテロがある。ひそかに持ち込む兵器としては、病原菌は最も持ち運びが簡単である。トランプ前米国大統領の、中国の研究所からウイルスが漏れたという説はあまり根拠がなさそうだが、米国は常にバイオテロのリスクを想定している。現に、炭疽菌がばらまかれた事件があったし、その時には即座に炭疽菌検出PCRが活用された。

常識では測れない組織がバイオテロを目的として細菌・ウイルス兵器を開発し、世界中にばらまくことは単なる空想上の世界の話ではない。米国では、バイオテロに備えて、病原菌などを速やかに検出する検査システムの開発が継続的に行われている。当然ながら、ワクチンの開発体制も、バイオテロも想定して途絶えることなく進められている。

平和ボケ日本では、バイオテロのような発想は全くなさそうだが、国防の一環として、病原体検出システム・ワクチンの速やかな開発は不可欠である。自分が攻めなければ、相手は攻めてこないという甘い考えでは、国際社会は通用しない。そして、このような対策は決して基礎研究ではなく、トップダウン型の戦略が必要である。

コロナ対策でも最悪を想定した速やかな対策が取られないままに来ている。緊急事態宣言の解除の前倒しが検討されているようだが、中途半端な解除をしても、緊急事態のくり返しが起こるだけだと思う。

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