価値観が変わった2020年;勝負は完敗に近い、東京は年末に1300人越え

コロナに始まり、コロナに終わった2020年だった。今日の東京の感染者数は1300人を超え、過去最多となった。最近の傾向から考えでも、予想を上回る衝撃的な数字である。大至急、大規模なウイルスゲノム解析が必要ではないのか?

 

初めてコロナウイルス感染症が確認されて以降、PCR検査をすると医療崩壊が起こるという本末転倒の専門家の意見から始まり、日本の科学の脆弱さをさらけ出した1年とも言える。無症状感染症者が感染を広げるという誰でもわかることを無視し続けた上に、11月末の政治・行政からの「勝負の3週間」は、政治と医療現場の溝を鮮明にした言葉でもあった。まるで太平洋戦争末期の「気合で戦争に勝つ」かの如く精神論であったように思う。バッターボックスに立って、ベンチから「勝負だ」と声をかけても、「待て」なのか「打て」なのか、「バント」なのか「ヒッティング」なのかも指示しない。「勝負だ」と叫んでいるだけで責任を取らない監督を誰が信頼するのか?

 

検査と隔離で「ゼロコロナ」を目指す体制は、PCR検査の絞り込みと、早々と出た「ウイズコロナ」宣言で、日本では幻となってしまった。最近のイギリスからの変異ウイルスの件など、「現在のところ確認されていない」は1日でひっくり返り、政府の無責任さと科学的思考力のなさ」が浮き彫りとなった。ウイルスの遺伝子解析をしていたのか、していなかったのか?していたのならば何人について調べたのか、その数字があって初めて科学的な対策をとることができるはずだ。「見つかっていない=十分に調べていない」のか、「十分に調べたけれども、存在しなかった」のでは意味が全く異なる。

 

政治家や官僚が専門家を信頼していないのか、信頼に耐えうる専門家がいないのか?役所の会議が始まる前までに、専門家にレクをして、シナリオ通りに発言するようにしてきた形だけの審議会の仕組みが、日本から正義・公平・公正・科学的思考を消滅させてしまった。PCR検査の絞り込みを正当化してきた人たちが助言をしている限り、日本の「ウイズコロナ」「新しい生活様式」の期間は長期化し、経済のダメージは大きくなる。

 

早く立ち直った国が生産体制・経済を立て直す間に、日本は取り残される。給付金を支給するのは回避できないが、継続的な給付金は生活苦を「モグラ叩き」で痛みを軽減しているに過ぎない。「生活苦というモグラ」を絶滅するには、一時的には大きな痛みを伴うが、ウイルス感染者の根絶が必要だ。ニュージーランド、台湾など、感染根絶をした国は早く立ち直っている。

 

1億人が5回PCR検査を受けても、その費用は1兆円もかからない。10日ごとに5回続けて検査を受け、ウイルスを調べて発見し、徹底的に根絶やしにすることも可能だ。50日間で5億回の検査をするには、1日1000万のPCR検査をすればいい。唾液を利用して、全自動システムを構築すれば、夢の話ではない。なぜできないのか四の五のと言い訳を考えるのではなく、どうすればできるのか、知恵を絞ればいいだけのことだ。そして、感染陽性者のウイルスを1週間に1度3000人分ずつ調べてもその費用は900万円だ。ウイルスの追跡は、ワクチンが無効になる可能性を探るために不可欠である。打てるべき手を小出しにするのではなく、ウイルスを一網打尽にするくらいの大きな策が必要だ。

 

そして、言うまでもないが、ワクチン開発も治験が速やかに進むように、オールジャパンの支援とモニタリングが必要だ。副反応もマイナンバーとリンクして、リアルタイムで情報を収集する仕組みが不可欠である。

 

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下記は11月21日に石川県白山市に招かれて講演をした際のビデオです。

がんに関する講演会ですが、興味のある方はご覧ください。

白山市・クスリのアオキ 文化創生プロジェクト「中村祐輔講演会」 - YouTube