首相施政方針演説の不思議;2050年二酸化炭素放出ゼロ

2050年に二酸化炭素の排出をゼロにするそうだ。いったいどのようにしてこの方針が決められたのか、謎だ。習近平主席、プーチン大統領、そして金正恩委員長の発言ではなく、日本の総理大臣の発言だ。

 

本当に完全にゼロにするなら、化石燃料による発電所はゼロ、車はすべて電気自動車か水素燃料、都市ガスもプロパンガスもダメと言うことか?こんなことが本当にできるのか?2050年ゼロで、車の耐用年数を考えると遅くとも2035-2040年にはガソリン車販売を止めなければならない。

 

都市ガスについて調べると、二酸化炭素は石炭を100とすると、石油は80、都市ガスは60の二酸化炭素排出とあった。確実に都市ガスを利用すると二酸化炭素は生じてくる。プロパンガスのプロパンはC3H8と炭素原子が3個あるので燃焼すると二酸化炭素ができる。海底にあるメタンハイドレートはメタンCH3なので、これも燃焼すると二酸化炭素が生ずる。したがって、この開発は止めるという話につながる。キッチンはすべて電化製品にすることが前提か?キャンプ場などのガスコンロもダメ?家の耐用年数はもっと長いので、即座にオール電化を始めなければ間に合わない。

 

自動車産業、ガス会社にとっては死活問題だし、いつこんなことが決まったのか、非常に乱暴に感じてならない。まるで中国だ。2020年に販売された・されるマンションが都市ガスだったらどうするのか、2050年にはこの世にいない私があまり心配することでもないが。

 

そして、学術会議についてのテレビのインタビューも違和感があった。若い人がいない、地方の人が少ないとの発言にはビックリマークが10個くらいついた。そもそも学術会議は、それぞれの分野で功績をあげた人が集まって国の学術に必要な提言を行う機関として設置されたものだから、年齢層が高くて当然である。そして、地方の人が少ないとの発言もちょっとおかしい。

 

霞が関の官僚に偏りがあるのは周知の事実である。大企業の幹部たちの出身大学も有名校がズラリだ。高校での学業優秀者が旧7帝大や有名私大に入り、その人たちが省庁や有名企業・人気企業に就職し、そして世の中を動かしている。霞が関の審議会の委員たちの出身大学を調べれば然りである。学術会議は、学術的な分野で業績を上げた人たちの集団なので、偏りがあって当然なのだ。正直、何を言っているのだろうと思った。

 

そして、任命拒否された6名はすべて人文系の人たちだ。任命拒否理由を問われた際に、言えることと言えないことがあるとの回答だったが、言えないような理由で任命拒否するのは、民主的国家とは言えない。言えない理由で、あるいは、こじつけの理由で排除するのは、独裁国家である。

 

私は日本学術会議がどのような存在価値があるのかは疑問に思う一人だが、それならばそれで、しっかりと議論すればいいと思う。左派系が気に入らないでは、思想の自由を侵害する。

 

ただし、戦争につながる研究をしないとの学術会議の見解は、世界情勢を鑑みて、日本という国家の独立をどのように守るのかという現実とは、乖離してきている。戦争をしないために、日本への侵略を防ぐために必要な研究を縛ることが、天下国家百年の計と言えない現状になってきている。戦争はしないつもりでも、喧嘩を売られることは想定する必要がある。戦争を仕掛けられれば、血を流さないために、島々を献上するのか。それでは、日本列島から日本人がいなくなってしまう。売られた喧嘩を買うには武器が必要だ。相手が日本に喧嘩を売りたくないと思うような準備は必要なのだ。

 

しかし、内閣が言えない理由での、学術会議会員の任命拒否は、まるで、戦前・戦中の日本の姿を見るような、暗く暗澹たる思いを呼び起こす。