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お腹の脂肪と荷物検査

今、またまた、オヘア空港にいる。メキシコシティーに向かう予定である。35年ほど前に休暇で行ったことがあるが、今回は講演会だ。このメキシコ訪問の端緒は、2009年に東京で、日本―メキシコ友好400周年記念のシンポジウムを開催したことに遡る。1609年にはメキシコ(当時の名称はヌエバ・エスパーニャ)はスペインの植民地であったので、正確に言うと、国と国との交流が始まったわけではない。当時は、同じくスペイン領であったフィリピンからメキシコに向かうスペイン船が、房総の御宿海岸に座礁した際に、数百人のメキシコ人が救助されたことが、交流の始まりだった。このとき、徳川家康が船を用意して、メキシコへ送還したとのことだ。

そして、400年後の2009年、日本・メキシコ交流400周年の事業の一環として、医学(ゲノム医療)分野でシンポジウムを開催する責任者になった。メキシコ大使館に招かれ、打ち合わせをした。その時にメキシコ大使夫人だった方にお会いした。シンポジウム後に、研究者であった大使夫人が、東京大学医科学研究所でゲノム研究に携わることになり、研究を通して交流が始まった。それが6年後に、今回のメキシコシティー訪問へとつながったのである。人の縁とは不思議なものだ。

それにしても、今日の荷物検査は厳しかった。大統領選挙に合わせてテロを起こすとの情報があるためか、いつもに増して厳重だった。日曜日なのに、荷物検査で30分以上かかった。私は、レントゲン検査で90%以上の確率で、お腹に何かを隠していないかとボディチェックを受ける。他の人と比べて下腹部の脂肪はそんなに多くないはずだが、どういうわけか引っ掛かる。周りを見ると、お腹周りが私の2倍以上もありそうな人がゴロゴロいるのだが、他の人は素通りで、私だけがどうして、と毎度毎度理不尽さを我慢する。しかし、いつもなら、「お腹の脂肪でいつも引っかかる」というと係員も笑いながらお腹をチェックするのだが、今日はにこっともせず、ベルトあたりを一周、慎重にボディチェックされた。やはり、テロ危険情報は本当なのだろう。

靴を脱がせる、ベルトを外させる、ボディチェックをする、これを日常的に繰り返さなければならないのが、米国の現実だ。これをしなければ、9・11が繰り返されるリスクがあるのだ。大統領選挙まであと2日となった。2週間前まで、トランプ氏劣勢であった選挙戦が、今は混とんとして、いずれが勝つのかわからなくなってきた。

どちらが勝っても、米国の直面する課題は大きい。しかし、米国の多くの課題は、世界が共有する課題だ。世界で起こっている紛争がこれ以上大きくならないことを願わずにいられない。

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