読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

時差ボケは防げるのか?!

日曜日の朝にシカゴに戻ってきた時には爽やかな気候だったが、一昨日から暑さが戻り、昨日の最高気温は34度となり、日本の夏のように、ジトジト・ベトベトしていた。時差ボケについては、今回は軽く、問題なく、仕事ができている。

 

私は、時差ボケは誰もが避けようがないと思っていたが、私が出会った人たちの中には、全く時差ボケを経験したことのない人が二人いる。この二人に共通していた行動は、機内で一睡もせず、目的地で夜を迎えるまで頑張りぬき、熟睡することだった。私も若い時ならこの方法にチャレンジしてみたいと思うだろうが、今、そんなことをしたら、心筋梗塞か脳出血を起こして永遠の眠りにつくにに違いない。

 

そのうちの一人とは、台湾のカンファレンスで同席した。彼は、米国の国立癌研究所でTCGA(The Cancer Genome Atlas)プロジェクトの責任者だ。TCGAプロジェクトは膨大な数のがん組織でのゲノム解析をして、がんの理解に多大なる貢献をした。がんを研究している人間には、このプロジェクトの重みは十分すぎるほどよくわかる。振り返れば、この25年間、ヒトゲノム計画、ハップマッププロジェクト、1000人ゲノムプロジェクト、がんゲノムプロジェクトと生命科学の大プロジェクトが米国主導で行われてきた。これは、米国の科学研究リーダーたちの先見性の高さと偉大なところだ。経済規模から考えると、日本のこれらのプロジェクトに関する貢献は、ハップマッププロジェクトを除き、恥ずかしいものだ。1000人ゲノムプロジェクトなど、立派にも貢献度ゼロだ。世界の医療のために貢献するという意識が欠落しているからだ。

 

そして、この演者の講演に期待して話を聞いていたが、主にサンプルをどのように扱い、質をどのように評価するのか、データをどのように利用してもらうのかといった内容で少々がっかりした。特に、データへのアクセスに関する方針は、国際ハップマッププロジェクトで取り決めたものに類似していたが、そのことには一切ふれず、残念だった。

 

そして、TCGAプロジェクトはこれまでに解析を行ったサンプルのデータをまとめて、一区切りがつくようだ。次の計画に関しては、バイデン副大統領主導の「Moonshot」計画との関係もあり、定かではない。薬の選択などに応用可能な試料を用いたプロジェクトにするようだが、今ひとつ歯切れが悪く、具体的な案は語られなかった。

 

彼は「Moonshot」計画案については、国立癌研究所に相談なく公表された、と嘆いていたが、国立癌研究所の予算は独立して議会に直接予算要求されるので、もっと立場が上の人が知らないはずがないと思うのだが、真相はわからない。日本では、国立がん研究センターにせよ、理化学研究所にせよ、役所(厚生労働省、文部科学省)を通して予算要求されるので、「公」の場で研究者のトップが国会議員に対して説明する事はない。したがって、研究者のトップが、どんな考えで、将来何を目指して、どんな目的で予算が使われるのか、が伝わることが少ないのだ。

 

日本が国家として敬意を払われ、日本人が誇りを取り戻すためには、医療分野での貢献が重要だ。「日の丸」印の医薬品が世界の人々を救うことができれば、間違いなく日本の世界的なプレゼンスを高めることになる。しかし、悲しいことに、国際的なスタンスで日本を代表できる部署がないのが実情だ。やはり、根幹から制度を変えないと、このままジリ貧、ガラパゴスだ。

 

(PS) 蓮舫さんが二重国籍問題で叩かれている。本人は日本人だと信じきっていたようだし、大臣も経験しているのだから、何をいまさらという感がある。国益・・・と言われているが、日本人の中には、日本の国益を損なう発言をしている人たちや反日メディアが、他にたくさんいるではないか?われわれを大いに落胆させた政権の元総理を筆頭に。私には、その人たちの方が違和感がある。台湾人のお父様も心を痛めているに違いない。私は台湾が大好きだ。何か変だぞ、日本のメディア???

f:id:ynakamurachicago:20160908050657j:plain