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世界に発信できる「日の丸」印のがん治療を

明日の夕方の便で、再び、日本に帰国する。明日から開催される日本乳癌学会で講演するためだ。会長のがん研有明病院乳腺センターの岩瀬拓士先生から、日本の医師・研究者を元気づける講演をして欲しいという依頼があって、お引き受けした。講演内容については、学会終了後に、このブログで3-4回に分けて、22日に帰米後、その内容を紹介したい。

岩瀬先生には、私の知人・友人がお世話になっている。私が1989年に癌研究所の生化学部長として帰国した頃に、岩瀬先生も癌研病院(当時は大塚にあった)の乳腺外科に在籍しておられたので、知り合って30年近くが経たことになる。お互いに歳を取ったものだと思う。私の知人がお世話になったこともあるし、日本の現状を憂いている私にとっては、元気づけるというか、激を飛ばすいい機会だと考え、喜んでお引き受けした。タイトルは「世界に発信できる『日の丸』乳癌医療を」だ。2泊4日で高松に飛び、先週の日曜日にシカゴに戻ったばかりで、体は悲鳴を上げているが、私の医学研究に対する姿勢を若い医師や研究者に伝えたい。

日本が欧米の後塵を拝することに、何の疑問も感じない、何の悔しさも感じない世代に、張本勲氏ではないが、「喝」を入れてみたい。欧米に、追いつき、追い越せと奮闘してきたわれわれの世代には、現状を当然と受け止めている世代にもどかしさを覚える。そして、進行がんや転移がん患者さんやその家族に対して、マニュアルを読むように予後を宣告する姿ももどかしい。簡単に諦めないで、患者さんや家族と共に戦う気持ちを共有して欲しいと訴えたいと思う。最近は日本語がもどかしいので、うまく伝わるかどうか自信はないが。

私は、日本が真に世界の医療先進国となり、世界のがん患者さんの希望を受け止める国になって欲しいと願ってきた。日本人患者が、米国に希望を求めて渡るのではなく、世界中の患者が、日本に行けば、世界で最高のがん医療を受けることができる、そんな国であって欲しい。「日の丸」を見た患者さんが、希望の光を感じる、そんな国であって欲しい。

今年のオバマ大統領の一般教書演説に、「For the loved ones we’ve all lost, for the family we can still save, let’s make America the country that cures cancer once for all.  Medical research is critical.」(私たちが失った愛する人ために、まだ救うことのできる家族のために、アメリカこそ癌が治癒できる国にしよう。医学研究は不可欠だ。)

私は日本のトップに、「日本をがん患者の希望となる国にする」と宣言して欲しい。今は亡きご尊父も、がんで亡くなられたのではないのか!

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