新鮮果物摂取は心血管疾患リスクを下げる?!

中国で実施された膨大な数の人を追跡調査した研究成果が、先週の「New England Journal of Medicine」に発表された。2004年から2008年にかけて登録された中国10地域の30-79歳512,891名のデータである。登録以前に心血管疾患と診断された既往歴がなく、高血圧治療薬のない451,665名を調査した結果、5,173名が心血管疾患で死亡したそうだ。また、2,551名が重篤な冠動脈疾患、14,579名が虚血性の脳疾患、3,523名が脳出血と診断された。これらの登録された人たちについて、新鮮果物の摂取量と心血管疾患のリスクを比較したのである。

 

全体の18%の人たちが毎日新鮮な果物を摂取していると回答した。結構多いような気がする。新鮮果物を全く食べない人やほとんど食べない人たちと比べて、毎日食べる人たちは、血圧も血糖も統計学的に優位に低かった。といっても血圧は4mmHg、血糖は9mg/dlの差だったが。しかし、新鮮果物の摂取量と血圧や血糖の低下作用は、その摂取している量に比例する傾向が認められている。

 

心血管系疾患による死亡リスクは、「毎日新鮮な果物を摂取しているグループ」は「新鮮果物を全く食べない人やほとんど食べない人のグループ」に対して0.6であった。重篤な冠動脈疾患、虚血性の脳疾患、脳出血では、それぞれ、0.66、0.75、0.64であった。調べた10地域で同じような傾向が認められたと記されている。

 

私は、果物が好きで、ほぼ毎日少なくともバナナ1本とオレンジ1個を食べる。それに加え、季節によって、苺、梨、柿、すいか、リンゴを食べるので、この論文のデータが正しければ、心血管疾患リスクはかなり低いはずだ、となんとなく誇らしげに思う。過ぎたるは及ばざるが如しでなければ。と考えながら、今日は、バナナ、オレンジ、苺を食べた。以前にユタ大学に留学していた時よりは改善しているが、いまでも、苺やリンゴは日本に比べておいしくはない。しかし、梨は「Asian梨」の名称のものは、そこそこおいしいものが手に入るし、柿もスペイン産のものは日本のものに見劣りしない。

 

食事や環境などの疾患への影響は、必ずある。しかし、それらを詳細に、科学的に調べるには膨大な人数の長期間の調査が不可欠だ。また、それらの影響が大きい、小さいにかかわらず、高齢化社会対策には、食事の管理や環境要因の改善が重要だ。こんなことを書くと、詐欺師どもが、弱みにつけこんで、「・・・の健康成分を含んだドリンクや錠剤」などと誇大広告、虚偽広告をするかもしれない。やはり、国の責任で、科学的エビデンスを蓄積していくことが欠かせない。

 

PS: ゴルフのマスターズを見ていたが、松山英樹選手は、前半崩れて7位タイに終わった。解説者が、プレッシャーにどう耐えるのかを学ぶ、いい機会になるだろうと言っていたが、その通りだと思う。何事も、経験を蓄積していくことが大切だ。でも、松山選手は、いずれ、メジャーの勝利をものにするだろう。しかし、勝利確実と思われたスピース選手が、12番ホール(パー3)で7打も叩いて、勝利がするりと逃げていったのには驚いた。私でも7打はほとんどない。また、シカゴ・カブズに突然昇格した川崎宗則選手が初打席で初ヒットを打った。是非、応援に行きたい。

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