ジカ熱流行によるWHO緊急事態宣言

「ジカ熱」という聞き慣れない感染症が広がり、WHOが2月1日に緊急事態宣言を出した。流行地は中南米であり、ジカウイルス感染は蚊が媒介するので、他人事と思っていたが、今日、フロリダ州の一部で緊急事態宣言が出されたし、テキサスでは性的接触による感染が報告された。シカゴもこの寒い時期は、蚊などいないので問題はないが、暑くなると感染拡大の危険が高まる。

ジカ熱感染が起こっても、症状は発熱、発疹、関節痛など風邪のような症状だし、米国CDC(疾病対策センター、以前はCenters for Disease Controlの名称であったが、Centers for Disease Control and Preventionと改称されたので疾病管理予防センターとも呼ばれる)によると数日間で軽快し、重症化する例は稀なので、あまり重大視されていなかった。

しかし、ブラジルでの大流行を追跡調査した結果、妊婦に感染が起こると胎児の脳の発達に異常を来たし、小脳症につながる危険性が示唆されたため、今回の緊急事態宣言につながったと考えられる。また、ギラン・バレー症候群の誘引となっている可能性も指摘されている。ギラン・バレー症候群もなじみのない病名だが、感染症やワクチン接種などがきっかけとなって起こる(おそらくアレルギー的な反応で)、運動神経に障害を来たす病気で、四肢に力が入らなくなる。重症化すると呼吸筋のマヒをきたし、人工呼吸器が必要となる。この症候群は、妊婦に限らず、起こっているようだ。

予防法は特段なく、蚊に刺されるのを防ぐしかない。中米のある国では、出産計画は2018年まで延期した方がいいというような噂が流布されているようだ。現在は世界的な流行には至っていないが、問題は今年度リオデジャネイロで開催されるオリンピックだ。ブラジルでの感染制圧ができないまま、オリンピックで世界中から人が集まるのをきっかけとして、世界的な大流行につながる危険性がある。ジカ熱そのものは、エボラ出血熱に比して重篤ではないが、副次的に起こる小脳症やギラン・バレー症候群などは医学的に重要な課題であり、感染症の拡散を防ぐ国際的な取り組みが必要だ。

(追加)元プロ野球選手の清原和博さんが、覚せい剤所持容疑で逮捕された。以前から、噂があったものの、「清原容疑者」という文字を眺めるのは、寂しいものだ。もちろん、容認されることではない。清原選手と言えば、ドラフトで巨人が桑田選手を指名し、自分が西武から指名された時の、何とも言えない複雑な表情や、日本シリーズの勝利寸前、一塁を守りながら必死で涙をこらえていた場面が強い印象として残っている。誰も止める人がいなかったのだろうか?バッシングの嵐の中だが、早く罪を償って、ぜひ、立ち直ってほしい。一人の野球ファンとして、そう願わずにいられない。

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