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シカゴ大学;テロ予告

大学からは事件の経緯についての説明はないが、その詳細がChicago Tribune紙に出ていた。愉快犯的な行動ではあるが、その根は深い。昨年の10月に、シカゴで17歳のアフリカ系米国人が、白人警察官によって、16発もの弾丸を浴びて射殺された。その射殺の様子が最近になって公開され、射殺した白人警官が殺人罪で告発されたのだ。今日の犯人は、それに触発され、シカゴ大学の白人の学生・職員16名を殺すとネットで脅かしたとのことだ。逮捕された21歳の学生は銃器を所持していなかったので、ただの脅しだったようだ。愚かな行為だと思うものの、その背景には、米国で続発する白人警官による黒人の射殺という大きな社会問題にある。

差別という問題は、心の中の根深い問題だ。法律などを整備するだけでは決してなくならない心の闇だ。なんとも言えない、悲しい結末だ。

http://www.chicagotribune.com/news/local/breaking/ct-university-of-chicago-gun-threat-met-20151130-story.html

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30日午後4時30分ごろに、明日は通常業務に戻ると連絡があった。単なる愉快犯のいたずらか、本当に銃撃を準備していたのか定かではない。しかし、テロの危機に晒されて中では、ネットへの書き込みによる脅迫は、ただ事では済まされるはずがない。

東京オリンピックを5年後に控える日本は、このような書き込みがあった場合の対応を考えておかねばならない。愉快犯に振り回されて競技を中止するとオリンピックが成り立たなくなる可能性があるし、危険に晒して競技を続け、もし、本当になったら大変だ。このような愉快犯に対して厳罰に対処する姿勢で臨み、抑止する必要がありそうだ。

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シカゴ時間の30日正午過ぎに、ネットにシカゴ大学襲撃を予告したと思われる容疑者が確保されたと連絡があった。容疑者はイリノイ州立大学シカゴ校に所属しているようだ。この事件の背景が明らかでないので、シカゴ大学での警戒は継続され、火急の要件以外での立ち入り制限は解除されていない(病院の診療は続けられている)。予定されている抗がん剤投与など、簡単にスケジュールの変更はできない。患者への対応と職員・学生の安全確保、きれいごとでは片づけられない現実の問題に対応しなければならない。

起こって欲しくないので備えはしない。こんな甘い言霊主義は世界では通用しない。危機管理とは、起こって欲しくないことが、起こった時への備えである。万に一つの可能性を考えることが必要なのだ。

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11月29日午後7時40分ころに大学から連絡あった。標題は「Monday Classes and Activities on Hyde Park Campus Canceled Due to Threat」とあった。

The University was informed by FBI counterterrorism officials today (Sunday) that an unknown individual posted an online threat of gun violence against the University of Chicago, specifically mentioning “the campus quad” on Monday morning at 10 a.m. Based on the FBI’s assessment of this threat and recent tragic events at other campuses across the country, we have decided in consultation with federal and local law enforcement officials, to exercise caution by canceling all classes and activities on the Hyde Park campus through midnight on Monday. FBIのテロ対策課から、明日シカゴ大学キャンパスを狙ったテロの危険があるため、全学休校するとのことだ。パリの事件が他人事ではなくなった。

もちろん、いたずらの可能性は否定できないが、そんな呑気なことを言っている場合ではない、 All University staff and faculty members who do not have emergency duties or patient care responsibilities are encouraged to avoid coming to the Hyde Park campus on Monday.

このブログを書いている間にも次々とメールが舞い込む。病院業務は通常通りなので、患者さんのケアに関係する人は出勤しなければならない。文字通り、命がけの仕事の感がある。医療という仕事は、何があっても逃げ出すことができない重要な仕事だと改めて考えさせられる。

日本では、相変わらずノー天気なメディアが、平和ボケのコメントをしているようだが、無防備で治安を保てるはずがないのだ。まさに、抑止力が必要なのだと思う。明日は、警備が強化されるようだが、明後日が大丈夫という保証はどこにもない。

サンクスギビング休暇の真っ只中、心が凍てつくような緊張感に包まれているシカゴ大学である。

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