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白血病・リンパ腫の50年間における劇的な治療効果の改善

医療(一般)

ユーチューブで民主党議員の暴行事件の様子を見たが、犯罪と言っていい行動だ。これに対して、民主党幹部は、委員長席周辺の混乱と同列で扱おうとしているようだが、とんでもない話だ。あんな暴行をすれば、一般社会ならば、即アウトで、懲戒免職は免れない。一体、この党には、まともな判断力が機能しているのか疑問だ。外部には激しく批難するくせに、身内にはこんな非常識でも庇う体質。これをうやむやにするようなら、未来はないと思う。

 

しかし、これで政治の話は終わりにして、医学・医療の話に戻す。今日は、気持ちのいいシカゴの気候に倣って、明るい話題を紹介したい。下記の図は、過去50年間の間に、血液系の腫瘍である、多発性骨髄腫、リンパ腫、白血病の5年生存率がどの程度改善されたかを示したものである。

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1960年代初めには30-40%程度であった悪性リンパ腫の5年生存率は、私が大学時代には47-72%となり、21世紀には71-88%となった。白血病は14から、34%、60%、多発性骨髄腫は、12%から、25%、47%と改善した。大学時代に大阪の子供病院で見た白血病患者の大半には、死という運命が待ち受けていた。病院で何と話しかければいいのか、言葉が見つからないままに、子供の患者さんに接していた日々が遠い昔の話となったが、今や、50%以上が治癒する時代になってきたのだ。がんが治らない病気ではなくなってきたことを実感するデータである。

患者さんと企業・医療従事者の懸命な努力が実を結んできているのである。あと、10年、20年すれば、これらの数字が90%を越えることが期待される。たとえば、多発性骨髄腫では、最近、抗CD38抗体や以前にも触れたCD19の対するCAR-T細胞の臨床試験の成果が報告された(New England Journal of Medicine)。図にある47%と言う数字は、これらの治療薬によって飛躍的に改善されるだろう。

最近の進歩を見る限り、がんと闘うことを、絶対にあきらめてはいけないのだ。馬鹿なメディアの煽動に惑わされることなく、患者さんが医療従事者と一体となって、治らないがんを治すように努力を積み重ねていくことが不可欠だ。先週の土曜日に、シカゴに訪ねてきた中国人の高名な研究者と食事をして、「Cancer Precision Medicine」の重要性を再確認した。世の中は急速に変わっている。この変化を加速できるように貢献したい。必ず、してみせる。