「夢なき者に成功なし」と「逆説の10か条」

このブログも書きはじめて100回目となった。あと2カ月でシカゴに来てから3年になる。決して楽しいことばかりではなかったが、とても有意義な時間だった。少なくとも、日本にいたときのような、考える時間もなくあわただしく過ごしたのとは全く違う。研究について、人生について考える時間がたっぷりと取れた。日本がこれでいいのかという思いは募るが、何もできないことだけは寂しい。

こんなことを考えているときに、大河ドラマおたくの私の同窓生が、吉田松陰が残した下記の言葉を添えて励ましてくれた。

夢なき者に理想なし、 理想なき者に計画なし、 計画なき者に実行なし、 実行なき者に成功なし。 故に、夢なき者に成功なし。

読んでいて、私の夢や理想は何かと自問自答するが、これらに対する答えは明確だ。しかし、入念な計画があったのか、あるのかと問われると自信がない。大きな夢を実現するには、多くの仲間が必要だし、資金も必要だ。私は戦略家でも、政治家でもないし、いつもバッターめがけて、打ってみろと直球を投げてきただけだ。しかも、仲間だと思っていた人たちが、裏切ることもある。セカンドへのゴロに打ち取ったと思って振り返ったら、セカンドが消えていたようなものだ。

しかし、人生には予測できないことや、落胆することなど山のようにある。積み上げた石を壊されても、また、一から築き上げていくしか道はない。道なき道を歩いた先が、断崖絶壁で海に面していれば、ジェームス・ボンドのように覚悟を決めて飛び込むしかない。007のような秘密の装置はなくとも。そして、自分が成し遂げられなくても、自分の志を継ぐ弟子を一人でも多く育て、次世代に託すしかない。しかし、自分の人生を振り返ると、自分の思いや志を伝えるのは簡単ではないと感嘆せざるを得ない。

どうにもならなくなった時には、昔の同僚から教えられた、ケント・M・キースという大学生が書いた「ANY WAY」(逆説の10ヵ条)を読んで、自分を納得させ、また、歩んでいくしかない。

  1. 人は不合理で、分からず屋で、わがままな存在だ。それでもなお、人を愛しなさい。
  2. 何か良いことをすれば、隠された利己的な動機があるはずだと人に責められるだろう。それでも、なお、良いことをしなさい。
  3. 成功すれば、うその友だちと本物の敵を得ることになる。それでもなお、成功しなさい。
  4. 今日の善行は明日になれば忘れられてしまうだろう。それでもなお、良いことをしなさい。
  5. 正直で率直な在り方は、あなたを無防備にするだろう。それでもなお、正直で率直なあなたでいなさい。
  6. もっとも大きな考えをもったもっとも大きな男女は、もっとも小さな心をもったもっとも小さな男女によって撃ち落されるかもしれない。それでもなお、大きな考えをもちなさい。
  7. 人は弱者をひいきにはするが、勝者のあとにしかついていかない。それでもなお、弱者のために戦いなさい。
  8. 何年もかけて築いたものが、一夜にして崩れ去るかもしれない。それでもなお、築きなさい。
  9. 人が本当に助けを必要としていても、実際に助けの手を差し伸べると攻撃されるかもしれない。それでもなお、人を助けなさい。
  10. 世界のために最善を尽くしても、その見返りにひどい仕打ちを受けるかもしれない。それでもなお、世界のために最善を尽くしなさい。

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