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机上の空論

雑事

先週から持ち越している風邪がよくならず、咳が続いているので、薬局に咳止めを買いに行った。少し余分に買ってシカゴに持ち帰ろうとしたところ、「1回で一箱しか売れない」「二日間あけないと同類の薬は買えません」と言われる。また、窓口の店員に「薬剤師の説明を受けないと売ることができないので、待ってほしい」とも言われたので、「どうしてか」と尋ねると「法律ができたから」と言う。「私は医者だが」と言っても、「手順に沿わないと売れません」と返答され、仕方がないので薬剤師を待った。

 

しばらくして、薬剤師が来て説明を始めたが、後ろに他のお客も並んでおり、気が急くので「私は医者ですので、説明は結構です」と粘ったところ、「それでは結構です」と引き下がった。しかし、私が本当に医師免許を持っている証明もないので、最初に対応した店員の方が適切で、薬剤師の対応は間違っていることになる。説明を受けるのを拒否した私がもっと悪いが。

 

で、支払いを終えて店を出たところ、2軒隣に別の薬局チェーンの店があった。同じものを、今度は一箱だけ買ったが、説明を受けることもなく、簡単に支払いを済ませることができた。いったい、こんな馬鹿げた法律(ただの申し合わせなのかどうか調べる気もないが)を作ったのは誰なのか、腹立たしい限りである。購入する際に、現金で支払えば、誰が何を買ったのか追跡できないし、別の店に行けば全く監視も効かない。太いうどんもすり抜けそうなザル法である。

 

どう考えても、薬のネット販売を妨害するための制度としか思えない。私のように薬局を梯子すれば、いくらでも抜け道がある。大きな店では、1日に数回買っても誰も気づかないだろうに。きっと、現場を理解していない役人の悪知恵だろう。これだけ薬局チェーンが広がっている中で、1店舗だけで販売制限する意義も理解できない。

ロキソプロフェン・アセトアミノフェン・ジクロフェナクなど、風邪薬や抗炎症剤として薬局で販売されている薬剤で起きる重篤な薬疹は、年間40-50人に及ぶ。約3分の1がこれで命を落とし、3分の1が重い後遺症を残すと推測されている。過去10年間に報告されている薬疹と遺伝子のかかわりを考えると、このような薬疹の原因の大きな部分は、HLA(白血球の型)であると思う。重篤な薬疹患者さんの遺伝子を収集すれば、背景となるHLAタイプがわかり、これらを予防する方法は必ず見つかるはずだが、国の動きは遅いというか、停止している。

 

こんなザルのような制度を作る暇があれば、他にもすることがたくさんあるだろうと思う。

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