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エボラ出血熱;米国内で初の感染症例

昨日、シカゴ大学病院から職員に向けた注意を見て、米国内でエボラ出血熱発症例が出たことを知った。リベリアから帰国した人で、9月19日にリベリアを出国し、26日に病院を受診しているので、潜伏期間は7-10日間程度と思われる。世界保健機関(WHO)によると、9月28日までに疑い例を含めたエボラ出血熱感染者数は7178人に達し、このうち3338人が死亡している。死亡率は過去に報告されている例よりも少し低いものの、50%近い数字である。

 

死亡例のうち60%に相当する1998人がリベリアにおけるものである。テキサス州ダラスの病院は、この最もリスクの高い国から帰ってきた患者であるにも関わらず、そして、患者がリベリアから帰ってきたと告げたにもかかわらず、風邪と診断して帰宅させたとのことである。症状が出てから、悪化して隔離されるまでの2日間に、十数人の人間と接触があったため、この人たちは厳重な監視下に置かれているようだ。感染症をテロの道具に利用されることを警戒している米国でも、身近にはエボラ出血熱患者がいるはずがないという油断が、予期せぬ状況を招いている。

 

今後、1週間程度は2次感染が起こるのかどうか予断を許さない状況だが、これ以上広がらないことを願うばかりである。日本では成田空港に、ひっそりと貼ってあったポスターを目にした記憶があるが、どこまで備えができているのだろうか?日本国内で感染者が出た場合、そして患者がすし詰めの交通機関で通勤していた場合、2日間で接触した人間が十数人ではすまないだろう。拡散するリスクはけた外れに高くなる。

 

御嶽山の噴火前にk火山性地震を観測したにも関わらず、観光への影響をおそれて、噴火のリスクを警告できなかったという情報が流されている。何も起こらなかった時のことを考えると、ためらう気持ちはよくわかる。しかし、エボラ出血熱は、感染力は高くないものの、致死率が非常に高い感染症である。感染の拡大を防ぐには、早期での徹底的な封じ込めが不可欠だ。日本で患者が出た場合、徹底した対策はパニックを誘導するリスクが高い。これを避けるためには、事前に、対策の周知が必要だと思うのだが?

(10月2日 追記)

テキサスにおける監視対象者は、2次接触者を含め、約100人となった。日本で感染者が、満員電車に乗れば、接触者はけた外れに多くなる。

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